吉里吉里への道>「吉里吉里/KAG」実験室>BCC を使った吉里吉里プラグインサンプルのコンパイル
BCC を使った吉里吉里プラグインサンプルのコンパイルBorland C++ Compiler ( 以下、BCC ) というフリーのコンパイラを使って、「吉里吉里/KAG」のソースに含まれる、吉里吉里プラグインサンプル(kirikiri2/src/plugins/win32/basetest)をコンパイルしてみましょう。 BCC をダウンロード・インストールしようGoogle で、「BCC インストール」などのキーワードで検索をすると、BCC のダウンロード・インストールの方法を説明したサイトがいくつか見つかります。それらのサイトを見て、BCC のダウンロード・インストールを行ってみてください。 ちなみに、パスの追加、bcc32.cfg、ilink32.cfg の作成は、C MAGAZINE のホームページにある「setbcc」というツールを使うことでもできるらしいですが、今後のことを考えると、自力でやっておいたほうが良いでしょう。 プラグインサンプルをコンパイルしてみようまず、吉里吉里のソースをダウンロードしおわったら、適当な場所に適当なフォルダを作っておきます。そして、そこに、
kirikiri2/src/plugins/win32/tp_stub.cpp の3つをコピーします。なぜわざわざコピーをするのかというと、オリジナルのファイルに変更を加えるのを避けるためです。
ここで、コンパイルを行うわけですが、コマンドプロンプトから行うのは面倒なので、ここでは、バッチファイルを使った方法を紹介しておきます。まず、先ほど作ったフォルダに「make.bat」というファイルを作ります。これは単なるテキストファイルなので、いったん、「新規テキスト ドキュメント.txt」を作り、「make.bat」に名前を変更するという方法で構いません。
@echo off if "%comspec%"=="c:\windows\command.com" del *.pif bcc32 -WD -O2 -ebasetest.dll Main.cpp tp_stub.cpp del *.obj del *.tds if "%comspec%"=="c:\windows\command.com" command /K if "%comspec%"=="%systemroot%\system32\cmd.exe" cmd /K echo on と打ち込み、上書き保存をします。少し分かりにくいかと思いますが、大切なのは、
bcc32 -WD -O2 -ebasetest.dll Main.cpp tp_stub.cpp
の1行だけです。BCC を使ってコンパイルを行う場合、bcc32 というコマンドを使います。このとき、プラグイン ( 拡張子が .dll のもの ) を作るには、-WD というオプションを指定します。-O2 というオプションは、速度の最適化を行いたい場合に指定します。ちなみに、このような BCC のコマンドラインオプションの説明は、C:\borland\bcc55\Help\bcb5tool.hlp に書かれています。 これで、「make.bat」をダブルクリックすると、「basetest.dll」がコンパイルできるはずです。コンパイルに失敗した場合は、BCC のインストールが上手くいっていない可能性が高いです。もう一度、解説サイトを見なおしてみてください。 プラグインサンプルを実際に使ってみようまず、できあがった basetest.dll を吉里吉里のあるフォルダにコピーします。そして、TJS を使って(コンソールからで構いません)、
Plugins.link("basetest.dll"); messagebox("テスト"); などとします。すると、プラグインが使えるはずです。 W.Dee さんによる、より詳しいプラグインの作り方が、kirikiri2/src/plugins/win32/basetest/Main.cpp に書かれていますので、ぜひ読んでみてください。 ちなみに私は、C++ を知らない時代にこのファイルを読んでみましたが、全くと言っていいほど分かりませんでした。しかし印刷をして、何度も読んでいく内に(並行して C++ を学んでいったというのもありますが)、少しずつ分かるようになってきました。私のように0からやろうと思うと、それなりに苦労をするかもしれませんが、ぜひ頑張ってみてください。 吉里吉里への道>「吉里吉里/KAG」実験室>BCC を使った吉里吉里プラグインサンプルのコンパイル
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